ご挨拶

初代名誉会長 挨拶

日本・オマーン協会の発足にあたって
― 海と砂漠の友好が目指すもの ―

初代名誉会長 安倍 晋三

日本とオマーンは、歴史的にも夢とロマンを創り出してきた、インド洋・マラッカ海峡・太平洋を結ぶ海上交易ルートの東と西に位置し、ともに海洋を利用し豊かな文化を築き上げてきたという歴史を共有しています。
オマーンの政治、経済、社会情勢は安定し、アラブ湾岸6カ国で構成される湾岸協力理事会(GCC)の一員として地域の安定と発展に重要な役割を果たしていることはご承知のとおりです。我が国はエネルギー資源の供給を中東地域に大きく依存しています。我が国に輸入される約9割が通過するホルムズ海峡の国際通航路はオマーンの領海内に設置されており、また、オマーンは外洋の良港に恵まれ、我が国への石油、天然ガスの安定的な供給国でもあります。
グローバルな協調行動によって地域の平和と安定を維持し、自由で安定的な経済発展を続けていく努力が、国際社会、なかでも資源供給を大きく依存する我が国に強く求められています。 オマーンが東西交易の要衝、シー・シルクロードとして歴史的に果たしてきた戦略的役割、地政学的優位性は、今日でも変わるものではありません。
国際環境が大きく変わる現在、今後の友好関係は、重層的で多彩な活動を広く市民の参加を得て積極的に展開し、友好基盤を深化、充実させる努力が必要です。 オマーンとの友好を促進し、相互の信頼を高めることは、アラブ湾岸地域の安定と発展にも大きく貢献し、また、我が国へのエネルギー資源の安定的供給につながると認識します。
日本・オマーン協会は、関係機関、団体と緊密に連携、協力し広い基盤に立った友好活動に取り組んで参ります、多くの皆様のご理解とご協力をお願いいたします